社会人ドクターをいつかやってみたい!と思っているけど、
いつかやりたいけど、今何をすればいいのかわからない
事前にやっておくべきことがあるのか
と思っている方いるかと思います。
ここでは、社会人ドクターを今後やりたいという方が今からやっておくべきことを、
私の社会人ドクターの経験や周りの社会人ドクターを見て分かったことを踏まえて紹介します!
①目的・キャリアのイメージをしっかり考える
社会人ドクターでは、
・3年間という長い期間を要する(その間プライベートの時間の多くを費やす)
・学費だけでも200万円かかる
・そもそも博士課程がかなり大変
であるため、かなり大きな労力とお金を使う自己投資であると言えます。
そのため、
博士取得後にどんなキャリアを進みたいか・なぜ博士を取りたいのか
ということをしっかり考え、整理することで、
・自身にとって社会人ドクターを取る意味があるのか
・社会人ドクター在学中に、「なんでこんな辛いことやってるんだろう・・」という迷いが生じないように
をはっきりさせておくことが重要となります。
「博士」を使ってどのようなキャリアを進みたいのか
まずは、博士取得後にどのようなキャリアを進みたいのか・現在のキャリアに「博士」を追加することによって何を目指したいのかを考えます。
博士取得で得られるものとしては主に
・高い専門性をもつ
・高い論理的思考力をもつ
・上記を対外的に証明する「肩書き(博士)」を持つ
があります。
このメリットを活かして、現在の会社OR転職でキャリアアップを狙って行くことを考えることを考えましょう。
社内でキャリアアップをねらう
現在勤めている会社にてドクターを生かす方法として考えられるのが
・今の部署でより専門性を活かした業務につく
・ドクターの肩書きを活かして社内の別の部署に異動する
が主に考えられます。
ドクターというと研究・開発関係にしか活かせないのではないかと考える方もいるかと思いますが、
実際は、設計等のエンジニアであっても、例えば、高度なシミュレーション等が可能な専門人材となったり、
新しい技術動向に高いアンテナを持った知財担当人材となったり、
もちろん新規事業等の研究開発系人材となる等、
様々な方向に活かすことができます。
どのように活かすかは、自身のこれまでのキャリアとの親和性や、自分自身がこれからやりたいこと・挑戦したいことを踏まえて考えていきましょう!
転職してキャリアアップを狙う
博士のような大きな肩書きが追加された際は、自身の市場価値が向上し、転職市場でより高く評価される可能性が高いです。
現在所属する会社で博士取得によるキャリアップを狙おうとしても、
今の部署に修士卒で配属されている時点で、会社としては「この部署の業務は博士を取る必要はなく、修士卒+業務経験を積むことで十分」と考えていることが多く、
そのような部署でドクターが評価されることは少なく、さらに、ドクターを活かした業務に就くということはなかなか難しいというのが現実です。。
そのため、キャリアップ・待遇の向上を目指して転職できるように、自身のこれまでの整理や、博士取得によりどのようなキャリアを目指せるか、
そして、それにより転職市場(人材市場)にてどれだけ魅力的な人材となれるか考えていきましょう!
これについては、後で説明する、「現在と博士取得後の自分の市場価値を知っておく」という章で具体的にどのように市場価値を知り、キャリアを考えるべきか書いていますのでそちらも是非見てください!
なぜ自分は「博士」というものに魅力を感じているのか
先ほど、博士はお金も時間も労力も使う「自己投資」と言いましたが、
今度は、博士によってどんな「自己実現」ができるかということを考えてみたいと思います。
そもそも博士をとってみたいと考えた時、しかも、修士課程の学生の頃は博士課程に進学せずに就職することを選んだのになぜ社会人ドクターを取ろうとしているのか、
そこには、みなさんキャリアやお金だけではない「博士」に対する特別な気持ちがあるのかなと思います。
例えば、
①実は博士を取りたかったという未練
②社会人になってみると、「博士」の肩書きが思った以上に魅力的だった
③今の規程コースのキャリアからジャンプするには博士が必要だと感じた
(私は①の未練と③のキャリアのジャンプへの気持ちが大きかったです。)
等、純粋なキャリアアップとは違う、博士に対する特別な感情があることが多いです。
実際、博士というのは決して「コスパのいい資格」ではないと感じていますので。。
博士取得はやはりお金も時間も労力も使うため、「自分がなぜ博士に魅力を感じているのか」ということをしっかり認識し、
・「やるぞ!」と決心する理由
・実際に始めた後に「やめたいかも。。」と悩まない理由
を分析しておきましょう!
②現在と博士取得後の自分の市場価値を知っておく
博士号を取ることにどれだけの価値があるのか?この悩みは多くの人が考えたことのあることではないかと思います。
私自身、社会人ドクターとして働きながら大変な思いをして博士を取りましたが、その価値があるのかと途中で迷ってしまった時期がありました。。
これから博士を取ろうとする時に、
・博士取得は苦労する価値があるものだから始めるぞ!
・始めてからも、途中で迷いが生じることがないくらい価値を理解しているぞ!
となるために、博士の価値がどれくらいか、
つまり、「博士取得によりどれだけ”自分にとって”の市場価値が向上するか」ということを事前に知ることが重要です!
ここで、”自分にとって”と特筆しているのは、
・博士を取る分野によって市場のニーズが違ってくるから
・社会人が博士を取る場合、自分のキャリアと博士の相乗効果が人それぞれだから
・時代は常に変化しているから
という理由があるため、一緒くたにいうことができないからです。
ただ、市場価値を知る方法は誰にとっても同じで、
・市場に出ること
・市場をよく知る人に聞くこと
となってしまいます!
ここでは、これについて詳しく説明します!
市場価値は転職市場に入ってみないとわからない
博士を取ることで今所属している会社ないで価値が上がり、それが待遇や業務内容に反映されるようなことがあるのか?と考えた時、
「うちの会社にはそういうことが評価される仕組みがあります!」
という方はかなり少数なのではないかと思います。
前の項でも書いていますが、修士卒で採用・配属されている時点で、基本的に「博士を必要としない業務」をしていることがほとんどです。
また、待遇の面でも、各人材の市場価値によって機動的に待遇が変化するようなことはなく、
会社内に、「厳格な評価制度」が存在し、その制度の内容に沿って画一的に評価されることがほとんどです。
そのため、現在所属している会社・部署内にて、博士取得による「市場価値」を測ることも、その価値の恩恵を受けることも難しく、
ましてや博士取得前にどのくらい価値が向上しそうか推測することはほぼ不可能と言えます。
そのため、市場価値はやはり「市場に出なければわからない」、つまり、転職市場に入ってみないとわからないというのが現実です。
ただし、
「転職市場で価値を測ること」と「転職すること」
は全く違うのでご安心ください。
転職をしなくても、転職市場で自身の市場価値や博士取得後にどのような市場価値になっているかということは推測可能です。
その方法を次に説明します。
「博士取得したら」という仮定の話なので、エージェントと相談するしか方法がない
転職市場に入って価値を測る場合、
・転職サイトに登録して届く求人の量や質を見る
・転職エージェントサービスに登録してエージェントからの評価を受ける
に2通りがあります。
このうち、転職サイトを利用する場合、「現在の自身のステータス」を登録したうえでそれに対応した求人を見ることしかできません。
そのため、
「これから博士を取った場合にどうなるか」
という、仮定をふくむ求人を知ることは難しいです。
(ウソのステータスを登録することはよくないので)
そのため、仮定を含んだ自身の市場価値を知るためには、
市場をよく知っている生身の人間との対話・相談で知る必要があり、
それができるのが転職エージェントサービスとなります。
正直、これしか方法がないを私は思っています。
転職エージェントと相談して、
・現在の自身の市場価値
・博士を取った場合の市場価値
・もしくは、他の資格等を取った方がいいのでは?という方向転換のアドバイス
を受けることができます。
転職エージェントサービスを使ったからといって、絶対に転職しなくてはいけないということはなく、
まずは相談をして、自身の市場価値を知った上で、博士取得後にその時に応じて本格的な転職活動をしても全く問題ないです。
これが完全に無料でできるサービスであるため、ぜひみなさん活用して、
博士取得の目的を明確にしてください!
③TOEICで高スコアを取っておく
社会人ドクターを近いうちに取りたい!と思った方にもう一つやっておいた方がいいのが、
「TOEICで高スコアを取っておく!」
です!
なぜかというと、博士課程の入学試験でTOEICスコアを考慮することが多く、その時のために高スコアを取っておくべきであるからです。
TOEICは年間の試験回数が限られていますので(特に地方では近隣で開催される回数が都会より少ない場合も多いですし)
「いざ博士課程に出願するぞ!」
というタイミングに合わせて高得点を取っている状態にするには早めに準備しておくといいですね。
また、卒業要件で「TOEIC750以上」等が求められることも多く、それを事前にクリアしておくためにも高スコアを取っておくと良いです。
あくまで”卒業要件”なので、在学中にスコアを取ってもいいのですが、ただでさえ研究をこなすだけでも時間なく苦労する社会人学生にとって、TOEICの勉強まで在学中にするのはかなり大きな労力になります。
そのため、卒業要件としてよく基準となる730点以上のスコアを事前に取っておくことをお勧めします。
実際に私は社会人ドクターを本気で考えたのが入学半年前くらいで、そのタイミングでとりあえずTOEICを受け、運良く750点を取ることができたので、
そのスコアを使って入学審査・卒業要件クリアに使うことができました。
正直、在学中にTOEIC勉強まで必要だったらと思うと恐ろしい、、というくらいキツキツでした。。
まとめ
ここでは、社会人ドクターをいつかやってみたい!と思っているけど、
いつかやりたいけど、今何をすればいいのかわからない
事前にやっておくべきことがあるのか
と思っている方に、今からやっておくべきこととして
①目的・キャリアのイメージをしっかり考える
②現在と博士取得後の自分の市場価値を知っておく
③TOEICで高スコアを取っておく
ことを理由と共にお勧めしました!
取り合えず何か動き出したい!という方はぜひ参考にして、社会人ドクター達成に向けて一歩踏み出しましょう!